自分が考えるケアとは その2

これは、NPOきりんのゆめ代表:平蔵(へいぞう=名字です、

女性です)の過去の文章をそのまま引用しています。

「きりんの家」がどういう経過で作られたか・・・が皆様に

お伝えできれば幸いです。

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もともと宅老所のようなところが好きで、出かける場、泊まれ

る場を作りたいと思っていました。

自宅で頑張って暮らしていた方が、何かのきっかけで施設に

入ると同時に、生活の質が落ちるのが見ていて辛かったから

です。

自宅で暮らしていたように暮らせる場所が欲しい!

家族がやっていたことを、代わりにサポートできる人がいれば、

生活の質が変わらないと思っています。

 

私たちのきりんの家が、入居者・スタッフとのつながりを大事

にして、今までの生活をできるだけ継続することができる場、

難病の方など、自宅での暮らしが大変になった方のケアが無い

という問題から、「きりんの家」では癌の方を対象としており

ましたが、癌以外の方も視野に入れた暮らせる家を作りたいと

考えています。

 

自分が考えるケアとは その1

訪問看護ステーションは、管理者によって随分違ってきます。

私たちは、ディスカッションを大事にするステーションであ

りたいと思ています。例えば、「どうすれば良いのですか?」

と聞かれたら、「あなたはどうすれば良いの思うの?」と聞

き返しています。

場面場面で、変だなと疑問に感じたら、それぞれが考えて

行動していく文化です。

 

◆「病院ではない、どこかないかな?」 訪問看護で直面

した課題

 

これまでの訪問看護で、本当にいろんな方に出会いました。

そして、たくさん課題をもらいました。

 

◆訪問介護では週5回、看護師とヘルパーが訪問しますが、

外に行くにも準備などが大変な自宅で暮らす日々が続きま

す。以下は夫婦二人暮らしで、(ご主人が)ALSで呼吸器を

付けて生活されている方のケースです。

 

その方は私に、「今度、僕と同じような人に出会ったらもっと

早い時期から(患者)本人の希望を聞いてあげてほしい」

「妻は全く自分の時間を作れず、(患者)本人も(看護師)訪

問時に5分くらい散歩に行く程度です。

妻の休息に・・・と言って病院関係者は(僕の)入院を勧める

けど、結局、妻は僕のことが心配で、毎日病院に通ってしま

うと思います」と言いました。

(・・・そうすると・・・妻はやっぱろ休めない・・・と

いう意味)」

 

訪問看護ステーションを開業した後も、私たちはこのよう

問題を検証し、自分たちに何ができるか答えを求め続けま

した。

その結果、住む(泊まれる)場所がほしいという結論に至

り、平成26年(=2014年)にNPO法人を立ち上げ、ホーム

ホスピス「きりんの家」を運営するに至っています。

 

きりんの家はどのような経過を経て作られたか

(きりんのゆめ代表:平蔵の記録より)

前の仕事を退職し、5~6年経った頃、特に訪問看護に興味

があったわけではないのですが、たまたま埼玉県看護協会

が主催する訪問看護の研修会に参加し、そこで「面接の技法」

の講義をする師匠と出会いました。

 

宇宙の話などをしていて、看護と宇宙がなぜ結びつくのか、

とても不思議で興味深く、私が知っている看護ってもしかして

狭いじゃないかと、師匠の門をたたいたことが、この業界の

入口です。

 

師匠の元で、訪問看護に同行し実習する形で、在宅ケアに

ついて学び始め、しばらくして複数の訪問看護ステーション

を経た後、フリーで訪問看護に携わってきました。

そして、次のステップとして、自分が考えるケアに共感でき

る仲間たちと仕事をしていこうと平成18年に、自ら訪問看

護ステーションを開業しました。

 

きりんの家はどんな人が利用するの?

がんの方を主体とし、3人の方が共に暮らせるよう工夫しました。

急に動けなくなって、自宅での生活に不安を感じたり、ご家族が

疲れてしまったり、いろんな理由で自宅での生活が難しくなった

とき、一つの選択肢として使ってくださったら嬉しいです。

介護スタッフが24時間常駐します。医療に関しては緩和ケアの

医師と訪問看護ステーションの看護師が24時間サポートします。

「ホームホスピス」をご存じですか?

―在宅を続ける時に、患者にも家族にも役に立つ小規模施設―

 

「ホームホスピス」とは、病気や病気にまつわる何らかの事情

により、自宅で暮らすことが難しくなったとき、今までと同じよ

うに、周りの人たちとのつながりを保ったまま、最期まで暮らす

ことができる、民家を利用したケア付きの共同住宅のことです。

埼玉県で初めてのホームホスピスが「きりんの家」。

 

がんは、医療の発達で、在宅が一番と言われる時代になって

おり、ホームホスピス「きりんの家」は、今までの生活をできる

だけ継続することができる場、同時に会いたい人に会う、食べ

たいものを食べるなど、したいことができる場です。

 

がんの方だけでなく、認知症の方、難病の方など、自宅での

暮らしが大変になった方も暮らせる「家」を目指しています。

在宅で暮らし続ける患者と家族を支える新しい仕組みであ

るホームホスピス「きりんの家」。

どうぞ見学にいらしてください。

 

きりんの家とは

(脱線が多くなってしまったので、きりんの家の説明

をいたします)

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◆きりんの家とは・・・

健康面で日々の生活が思うようにできない方々が、

最期まで自分らしく暮らしたいと願い、共同生活さ

れている家、それが「きりんの家」です。

普通の民家を借り受け、最大3名の利用者さんと

共に生活しています。

24時間対応のクリニックと提携、家の2階には

訪問看護ステーション「ケアサービスきりん」の

サテライトオフィスがあり、緊急時にも対応します。